仕事のロマン的なものの移ろい — 2019-11-10

仕事のロマン的なものの移ろい

BIOTOPEの佐宗さんの本、序章の「すべては余白のデザインしだい」という見出しを見て、半年前に購入。これまでの ①カイゼン思考 ②戦略思考 ③デザイン思考 に加えて、④ビジョン思考、VUCAの時代は何事も曖昧、「妄想」が大事ですよ、というもの。ちょっと私の日々と絡めて考えてみました。

ざっくり言うと製造業がカイゼン思考、MBAコンサル的経営学が戦略思考、それからデザイン思考(よりIssue-Driven)、ビジョン思考への流れ。私は日々色んな方とマンツーマンでお話する機会が多く、ご自身でこれまでのハイライトとこれからの人生を語ってもらうと、経歴(業界・職種・ポジション)に加え、より如実に今までどこの領域の方で、これからどこの領域にいきたいのかが、使う言葉の端々からよく分かる。

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そして、そこに紐づくモチベーションの源泉や、達成したい・成したい状態、ある種「仕事のロマン的なもの」も伝わってくる。時代や年齢にもよるが、製造業のモチベーションは組織内での出世、戦略の荒野はあいつより勝ちたい・モテたいなど意外と妄想的でもあったり。もちろん個人的にその方が大切にしているモノサシに寄り添うようにしている。そしてハタと終わりなきゲームに気づいた目的の難民がこの数年、デザイン思考に流れている、のですがしかし。クリエイティブ人材とコラボできる一部の人材を除き、THE左脳人材は限界を感じ、KPIの世界に戻らざるを得なかったりする。この辺り、思い当たって胸が痛い方はぜひぜひこの本を読んでほしいです(笑)

佐宗さんは、その内面の迷子の人たちが目指したら良い第4の世界として「人生芸術の山脈」を挙げている。道なき道をそれぞれ自由に周りを気にせず没頭し生き生きと登る人生・組織。でもその山はとても険しい。このイラストの上半分はその4つの現実世界であるが、真ん中に大きな穴があり、目に見えないビジョンのアトリエ/地下世界(妄想・知覚・組替・表現)が広がっている。

この本では言及されていないが、何より、人生の中で大きくはあれど「仕事」は一部、実際は家庭の問題や健康面など、色んな出来事がある。最近では災害など社会環境も大きく変化している。長い人生、同じ人でも「仕事のロマン的なもの」は本人も思っても見ないところで、移ろっていくものだと思う。毎日毎日、その移ろいに向き合っている私は、この地下世界でのフラットな話し相手のような存在でありたいなぁとこの本を読んで改めて思ったり。

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私はこの序章「直感と論理」をめぐる世界の地図、が一番面白かった。本の構成はそのビジョンのアトリエ(地下世界)について
1:最も人間らしく考える -Think Humanly
2:すべては「妄想」からはじまる -Drive Your Vision
3:世界を複雑なまま「知覚」せよ -Input As It Is
4:凡庸さを克服する「組替」の技法 -Jump Over Yourself
5:「表現」しなきゃ思考じゃない! -Output First
おわりに:夢が無形資産を動かす時代 -Business,Education,and Life

「余白づくり」は上記すべての起点になり、妄想(内省)、知覚(触発)、組替(飛躍)、表現(展示)のための、空間的・時間的余白は個人の人生でも組織でも社会でも、それぞれのキャンパスとして必要だということ。「元々左脳」という佐宗さんらしく左脳的な展開でその手法が書かれていく。
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読み終えてみて、私はやっぱり右脳が強いと再認識。私は割と子どものころから、「これ面白い、アレ面白い」という余白創出の毎日で「○○法」「○○テク」とかに食指が動かず、よく言うとまっすぐなVision-Drivenタイプ、悪く言うと不器用で非効率、そしてあまり社会貢献とか大きな大志とかIssue-Driven型で考えたことがなく、、、時代が追いついてきた?!とポジティブに解釈をしてみたり。でもお仕事で会う方は圧倒的にTHE左脳が多いので、私ももう少し左脳を磨いてバランスを取りたいと思いますw

この本どんなタイプの方が読んでも気づきがあると思います。特に左脳の人には目から鱗かもだけど、左脳の人に読みやすい本ですw ぜひ読んでみてください。 妄想仲間の皆さんは今後も宜しくお願いしま〜す!!

(画像は本のp13、p57よりお借りしました)

 

みんながメディア論〜ローカルからの情報発信〜(YOHAKUサロン×知恵つく講座) — 2019-05-25

みんながメディア論〜ローカルからの情報発信〜(YOHAKUサロン×知恵つく講座)

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「そりゃイベント登壇前に、餃子屋さんハシゴでしょう」19:30スタートのイベントに、集合したのは17時。ほとんど飲めない私、イベント前に赤くなっちゃう、、と思いつつ久留米が誇る二大餃子の五十番と娘娘(にゃんにゃん)をおきなさんの案内でハシゴ。日野さんのFBから美味しそうな写真拝借しました、、ネギじゃなくてニラです♬

私の地元、福岡県久留米市のChietsuku Projectは、私が久留米信愛短大の教員時代から様々な場面でお世話になっている同世代の皆さん。特にソトコトの表紙(ローカルプロジェクト特集)にもなったシェアオフィスMekuruto ができてからは、筑後エリアにある豊かな地域資源やそれらの地域課題を働き方や暮らしを通じて、再編集・情報発信をイベントなどを通じて行なっており、よく参加させてもらっています。

今回は私主催のYOHAKUサロンと「知恵つく講座(久留米以外で活動している方たちをお招きし、知恵と知恵をくっつけようという講座)」のコラボ企画として、福岡出身で博報堂ケトルの日野 昌暢さんを東京からお迎えし「みんながメディア論〜ローカルからの情報発信〜」を開催。本業のご紹介はもちろん、#Fukuokaの話や、メンバー2000人越えの「リトルフクオカ」のきっかけや盛り上がり続けている理由、そして大人が本気の遊びで作った豪華で楽しい「福おどり」のPVなどを紹介いただきました。ぜひ見てみてください、あなたの友人知人が踊っているかも?

東京在住の日野さんにとっての福岡、福岡在住の私にとっての久留米は、いずれも「関係人口」としての関わり方。UIターン転職支援が本業の私の視点からみても、1人=1自治体定住=1社のみ所属、という1対1所属モデルの崩壊は既に起こっており、ローカルだからこそそれを逆手に取った新しいカタチが生まれはじめていると思っています。その際に鍵なる質の良い「ローカルメディア」。例えば日野さんが手がけた、群馬県高崎市の「絶メシ」。久留米と同じく県庁所在地ではなく30万人強の中核市でシャッター街。東京からは日帰り出張されちゃう一見特徴がない街を、中身に手を加えることなく、切り取り編集し見せ方を工夫することで、街に賑わいが戻ってきたとのこと。そして高齢の店主の皆さん達が元気になったり、後継者問題にもサポートがあったりetc 「食えなくなっても、知らねえよ〜!」

QAタイムでは日野さんからの久留米ゆるキャラ「くるっぱ」グッズプレゼントがあったり、参加者もかなり多様な皆さんだったので刺激し合ったようですし、私自身「ローカルメディア」問題にとても重層的な課題感と可能性を感じることもできました。

打上げは焼鳥。ぐるぐるのぎゅっとした皮がブーム過ぎる博多と違って、久留米はドイツ語だったり、私の中ではなんかだらしなく大きな印象(爆笑)いや、大好きなんですよ、焼鳥をみると「あぁ久留米だな」と思うくらい。日野さんが実家のTVで偶然見て以来ずっと会いたかったという、リノベの半田兄弟と、終電ギリギリまでローカルの面白さや取り組んでいること感じていることについて話してお開きになりました。

日野さん、チエツクの皆さん、参加者の皆さん、ありがとうございました!

YOHAKUサロン×知恵つく講座 はまた夏頃開催を予定しています♬

 

働くをひも解く。 — 2019-03-09

働くをひも解く。

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at Will Workの働き方を考えるカンファレンス2019「働くをひも解く」に参加してきました。
かなり豪華な顔ぶれで、元アップル日本法人社長の前刀 禎明さんや、LinkedIn日本代表の村上 臣さんをはじめ、若手ベンチャー経営者、老舗オーナー企業経営者、大手企業、大学教授、法曹界、経済産業省、Forbes Japanや東洋経済、Business Insider Japanなどメディア系の方、そして人材業界と、とても幅広く視座が複層的になりました。チケットが10,000~20,000yenなのですが、スーツ族とカジュアル族が半々、20〜40代を中心にたくさんの参加者がいることに改めて驚きました。福岡でこのテーマはそもそも有料だとなかなか難しい気がしています、、、

今年のテーマ
1 / 「働く環境・場所」をひも解く
2 / 「日本人の働き方」をひも解く
3 / 「日本企業」をひも解く
4 / 「制度・文化」をひも解く
5 / 「日本型雇用」をひも解く
6 / 「労働法」をひも解く

大会場でリアルタイムで前方のビジョンにグラレコが映し出されていて圧巻でした。タイムテーブル通りに、最後1枚がびっちり埋まるプロフェッショナル。

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印象に残ったフレーズたち

・新卒一括採用
受験の延長になっている。だから傾向と対策、受ける学生側も採用する企業側もマニュアルが必要、マルバツ。でも仕事はマルバツではではない。多様性・ダイバーシティを重んじ、定着と中途採用と、人材の流動性のバランスを。

・大企業が新規事業、オープンイノベーションで失敗する理由
そこの会社のルール内で優秀なエースを集めるが、社外マーケットのルールで評価されるとは限らない。その会社のはぐれものや、多様な人材を混ぜるとイノベーションは起きる。

・働き方改革
現場の残業を減らすのではなく、マネジメントシステムの改革、意思決定や権限委譲の改革こそ本丸。

・経産省
人に対してコスト意識ではなく、投資だと意識変化してもらいたい。自社でコストかけたから、自社で囲い込んで回収するという意識からの脱却が必要。

・リンダグラットンさんの言葉
日本はフェアじゃない、できる人を評価しない、平等を目指して制度作りすぎて超アンフェアだということに気づいていない。終身雇用ではなくなっているのに、副業も認めず、ロイヤリティだけ求めるのはおかしい。

・キャリアオーナーシップと会社員のよさ
自分の主観を出しやすい会社でありたい。でも無茶ぶり(異動や転勤も含む)自分のやりたいことや希望と遠い経験であればあるほど、 自分の軸が増える、それは会社員の醍醐味。

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基本的には私自身が感じていたり、事業会社内で取り組んだり、コンサルタントとして対峙していたり、カウンセラーとして聴いてきたり、研究して論文にまとめたり、今まで講演や研修してきた内容ばかりなので、ものすごく新しい発見があったわけではないのですが、それをこのような立場の方から見た世界観で語られると、重みやその影響力が伝わり、とても明るく幸せな気持ちになりました。

東京かそれ以外か、の違いはだいぶ薄まりつつあるとは思いますが、それでも仕事やライフスタイルまで含めた生き方全体を見ると、またこの場で出てきたキーワードとは違う何か(課題でもあり価値でもある)があると思います。私ができることは限られていますが、福岡でのそのポジティブな可能性や余白を見出して、面白くみなさんと共有していけたらいいなぁと思っています。

クロージングセッションは、経産省の世耕大臣でした。飛行機の最終便のため、最後まで聴けず残念、、このような素晴らしいカンファレンスを開催できることはすごいと思います、関係者の皆さまありがとうございました。

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