スクリーンショット 2015-11-11 19.32.00
資生堂ショックという勘違い
 ここ数日「この件、どう思う?」と複数の人に聴かれた話題。数年前から大手の人事の間では「時短制度をなくすには」という勉強会が開かれてたし、むしろ「やっと公に」という感じです。。今まで(主に男性が)フルタイムで出して来た成果を、グローバル競争且つ増え続ける女性&育児休職&時短者という組織で、出し続けるには周辺のカバーでは足りず、本人達もがんばってくれないと組織がつぶれる、というシンプルなものだと思います。

 育児期の女性は「結局企業は母親には優しくない」「社員を大事にしていない」「がんばり続けたいけど男性的働き方(長時間労働)は望まない」独身女性は「会社も政府も出産後の女性にしか優しくない」「代わりに遠隔地の転勤や土日深夜残業をやっていたら結婚も出産も難しい」「早めに産んだもの勝ち、ラッキーポジション(内勤など)は早めに埋まる」などとなり、相容れなくなって退職の道へ。
 共働きが増え最近の若い父親は、オジサマ世代と比べると制約ある女性社員と同じように両立にそして理解されない風土に悩んでる。そして独身男性も代わりに遠方転勤や深夜土日に回され結婚や家庭を持つことが遠のいていく、退職しないでガマンしてる人が多いだけで。

 結局、男性も女性もみんなが苦しそうに働いていると思うんです。
社会環境・ライフスタイルや価値観など外部環境の変化と、日本企業の労働慣行(人事・評価制度)が全く合っておらず、男性中心の働き方にプラスアルファで「育児休職や短縮」制度を付けただけで、組織のバランスを超えれば今回の資生堂のように、そして介護制約が増えればもっとあっという間に組織は崩れます。

 経営にできることの例として、勤務時間の柔軟性、フレックスや時間休暇を設けたり、ある程度成果主義にする(例えば窓際のオジサンよりできる育児中の女性を大事にする。終身雇用の男性を基本に考えない)、また雇用の流動性を持たせ中途採用や再就職も柔軟に行う(海外との大きな違い!)そして全社員にダイバーシティ教育を(多様な状況の立場を想像する。「出産した人でないとこの気持ちはわからない」などとよりマイノリティーを際立たせて責めない)行うことも重要だと思います。
 そして今後増えると思われる変化は、24時間365日オープンする道を辞めるなどです。

 私たちの便利で快適な生活の裏には、長時間労働、子育てには不向きな時間帯に働いている人がいるおかげなわけで、深夜のコンビニはもはや留学生ばかりです。記事のように資生堂で18時以降に絶対にお買い物しないならいいですが、、自分の働く時間だけ子育て優先でゴールデンタイムのみで「消費行動」は夜や土日に求めるなんて、その時間に働く人たちのワークライフバランスをどう考えればいいのでしょうか。
 育児も介護も海外と比べ日本は家庭が抱え込み時間を費やし過ぎです。終身雇用の人生保障がある時代はとっくに終わっていて、ITやロボット、外国人に単純仕事がとって代わられつつあるにも関わらず、相変わらず生産性低い働き方・考え方を家庭も学校も量産し、それに加えて毎日の手料理と育児、そして手厚い自宅介護をしています。

 そのライフスタイルや価値観ごと、企業が丸抱えできる時代は完全に終わったのです。

 私たちは努力して生産性を上げて、そして何かをポジティブに手放す時代なんだと思います。それが未来に進むということで、静かに着実にその波は来ています。

 とはいえ、今は過渡期です。組織に寄りかかって権利ばかり主張するママ社員も少しはいますが、必死にがんばっているのに報われない、理解を示さない会社がたくさんあるのも事実なので少しでも素敵な会社が増えて欲しい。だってなんとなく、ゆるふわ働くママを応援しよう!と、男性社会が耳障り良く盛り上がる一方で、本当にプロ意識のあるママ社員達が、静かに第一線の組織から退職し始めているのも事実だから。

 私自身はどちらかというとミニマルな暮らしが理想で、できるなら自分の手で色々携わりたいと以前から考えていて、そのためには日本の会社組織にいては手に入れられないと思い、どうやったら自活できるかを悩みつつ考えながら生きていたりもします。

 価値観は人それぞれだし、大企業も中小企業も様々な組織体が社会には必要です。でもその代わりに得られるものと、得られにくいものをきちんと自己責任で理解し、それ以外の人を無用に非難しない成熟した社会であって欲しい、そのために自分ができることを、目上の方に向けても同世代にも学生にも黙々と続けようと新たに思ったできことでした。 

一瞬も一生も美しく。

#ちょうど来週のマーケティングの授業で、資生堂の歴代キャッチコピーを教材にするとこなのですが、私はこの今のが一番好きです♡